地元も、海外も元気に「りくべつまちチョコ」


 

まちチョコとは?

「まちチョコ」とは一橋大学の学生がまちづくりの一環で2007年に始めた企画で、地元の人から募集したデザインを学生がアレンジしたオリジナルパッケージを作り、さらにチョコレートはフェアトレードを使うことにより、地域活性と国際協力の両方を目指す活動をいいます。では、なぜ日本一寒い町として有名な十勝管内陸別町がまちチョコの取り組みを始めたのか、それは1人の地域おこし協力隊員がきっかけでした。

 

地元にとって「当たり前」の資源を使った商品開発

陸別町地域おこし協力隊として勤務されている秋庭智也さんは、赴任当初から陸別町の観光資源をPRする商品を作れないかと日々考えていたそうです。「前職は国際協力NGOでフェアトレード事業を担当していたのと、また、まちチョコの存在も知っていたため、赴任当初からそれらを絡めた特産品の開発を行いたいと考えていました。しかし、陸別町のどの観光資源とそれらを絡めて商品開発をしたらよいか、具体的にイメージすることが出来ませんでした」。町内にある限られた観光資源から商品開発を模索する中、地元では「当たり前に」になっているあるものが鍵となったそうです。「きっかけは、SNSに定期的に投稿していた陸別の風景写真の反応です。多くの友人から『陸別の風景は素晴らしい』と言われ、実際に訪ねてくれる友人もいました。ポストカードや写真集にしたらいいのではないかというコメントももらいました。そんな素晴らしい陸別の風景ですが、町民は見慣れているからか、町の風景をパッケージに使っているお土産はほとんど無いことに気づきました。そして、この風景をまちチョコのパッケージに使えるのでは、と浮かびました」。
 



 





 

コンセプトは「地元、海外も元気に」

陸別の風景の素晴らしさを伝えられるのは東京出身である外から来た自分ならではの役目であると感じた秋庭さんは、商品開発をするにあたって1つのコンセプトを持ったそうです。「陸別の写真を公募して、それをパッケージを使って陸別の観光資源や良さを伝えること。フェアトレードのチョコで陸別が元気になることで、海外の生産者もハッピーにになること。地域おこしが、海外協力・フェアトレードにつながって、みんなが幸せになること。それら3つの思いから『地元も、海外も元気に』というコンセプトをもとに取り組みました」。自分がで撮影した写真が地元商品のパッケージに使われる可能性があること、また、りくべつまちチョコ会議を立ち上げ町民参加型の企画を実施したことなどもあり、2013年第1回は応募が160作品、チョコの販売は6,300本と大いに盛り上がったそうです。
 

 

 



 

町民の反応

2014年の第2回目は仕入れることができた本数が少なかったという問題もあり4,800本の販売となるも、応募は180作品、クリスマスやイベント限定のチョコの販売など、益々盛り上がったりくべつまちチョコ。町民の反応も、
「友達に買いたいお土産ができて嬉しい」
「自分の写真が採用され自慢したい」
「陸別のことを知ってもらうことができるいいお土産」
「途上国の生産者の支援につながるのが嬉しい」
など、コンセプト通りの反応が多数あるそうです。
 


 



 

今後の展開

写真集め・選考の工夫やパッケージのデザイン、チョコレートの包装作業などまだまだ改良の余地はあるものの、地域活性に大変貢献しているりくべつまちチョコ。秋庭さんに今後の展開をうかがいました。「今年は地元の小学生に陸別の絵を描いてもらったイラストバージョンのまちチョコの販売も検討しています。なにより、これからも地元の人に『いいところに住んでるよね』と思って頂けるような活動をしていきたいと思います」。3回目を迎える今年の募集も10月12日までしているとのこと。陸別町にお越しの際はぜひ風景を撮影のうえ、応募してみてはいかがでしょうか。