2015年05月27日 | すすきのあき子

43年の歴史に幕!サッポロテイセンボウル

※この記事は2015年のものです。
 
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サッポロテイセンボウルの昼間の外観
 
 
札幌市民に愛されたサッポロテイセンボウルが43年の歴史に幕を下ろし、2015年6月30日に閉館します。ここは1970年代を感じる懐かしの場所。再開発が進むJR札幌駅北口に残る、数少ない“昭和”の空間は札幌っ子思い出の場所。同時に、「テイセン=帝国繊維」に由来するこの地は、明治以来の“札幌の記憶”。サッポロテイセンボウルの支配人、柿崎雅伸さんを訪ねました。
 
 
サッポロテイセンボウルの柿崎支配人
▲支配人の柿崎雅伸さん
 
 

亜麻工場の跡地に

中心市街地の再開発が進む札幌駅周辺に、平屋建て薄緑のボウリング場、テイセンボウルがあります。テイセンは帝国繊維にちなみ、その発祥は1887(明治20)年の北海道製麻(せいま)設立に遡ります。1891(明治24)年、札幌市街之図にも「製麻會社」の表記が今とほぼ同じ位置にあります。戦後の合成繊維の普及で亜麻(あま)工場は閉鎖。工場の跡地に、従業員の雇用の受け皿としてボウリング場を開業しました。
 
約130年、北海道製麻、帝国製麻、帝国繊維と名を変えつつ“札幌の記憶”と言える場にあるテイセンボウル。建物の老朽化や維持費用の高騰から、ついに閉館することに。施設を慈しみ、お客様を日々迎える柿崎さんに話を伺いました。
 
 
サッポロテイセンボウルのトロフィー
▲ここで多くの名勝負が生まれました
 
 
サッポロテイセンボウルの場内
▲休日に投球する競技ボウラー
 
 

道内唯一、ボウリング&プロレスの聖地

1972(昭和49)年2月にオープンした年の初夏、10歳で父親に連れられて初めて行った記憶がある柿崎さん。「60レーンが並ぶボウリング場の賑わいを、小学校高学年のときに見ました。自分がのちに働く場となるとは思いませんでした」とふり返ります。柿崎さんはテイセンボウル開館の9年後、20歳で就職し、フロントや機械の操作、技術指導や経営まで一通りを覚えました。公認ドリラーとして機械を操る姿は、支配人というより技術者の佇まいです。
 
 
サッポロテイセンボウルのプロショップ内部の様子
▲ホールをつくる柿崎さん。JPBA公認インストラクターとして指導も可
 
 
「開館時の1972年、全国に3,906ヶ所あったボウリング場は、オイルショックのあった5年間で、約4分の1に激減し1,003ヶ所に(77年)。ブームは凄かったけれど去るのも早かったですね」(柿崎さん談)。テイセンボウルも、オープンから10年後には34レーンに半減し、生まれた空間は「テイセンホール」として、プロレスや展示などに貸し出しました。テイセンは、ボウリング場であり“プロレスの聖地”としても知られた一面があります。
 
 

レーン整備へのこだわり

日本ボウリング場協会認定の指定競技場であるここのレーンコンディションは、顧客に定評があります。「当館のお客様は多様ですが、午前は主にシニア層、夕方から夜は学校や勤め帰りの人が多いです。夜から投げる人によい状態を保ち、楽しんで頂けるようレーンを整備しています」と柿崎さん。整備の様子を見ることができました。
 
 
サッポロテイセンボウルのレーン整備の様子
▲1日2回レーンに適量のオイルを塗布します
 
 
ボウリングのレーンには通常オイルが塗られており、球を投げるにつれて徐々にとれていきます。そこでファウルラインから約5m先まで、ディスクという塗布機を使い整備しています。テイセンボウルでは開館前と午後の1日2回オイルを塗布。取材に訪れた際も、レーンを整えるアナウンスと共に、シャトルと2名1組のモップ係が手早く作業を開始。お客様は一時的にプレーを止めて協力し、整備後は清々しく投球を再開できます。
 
 
サッポロテイセンボウルのレーン整備の様子
▲自走式の塗布機で一巡
 
 
「オイルの量は多すぎてもコントロールが難しくスコアが乱れ、少ないと点が伸びず面白みに欠けるものです」。柿崎さんの言葉通りレーンは美しいツヤを放ち、管理のよさを感じました。レーンの整備は、あたかも圧雪車でスキーヤーが楽しめるよう、難しすぎず退屈しないコブ斜面をつくるような絶妙の気配りがあり、そこが競技ボウラーに支持されているようです。
 
 
サッポロテイセンボウルのレーン整備の様子
▲建物は古くともレーンはこの輝き!
 
 

旅行の記念にボウリング

テイセンは札幌市内のボウリング場で最も便利な場所にあり、冬場は重い球を持って通う地元常連客にとって駅から地下を通り、雪の多い外歩きを最小限にして行ける点が好評です。クチコミで広がり、日本製の用品購入をお目当てに、中国人旅行者も訪れるテイセンボウルは、JR札幌駅北口から徒歩5分、旅行中にテイセンで投げ納めするのも、レアな体験でしょう。週末のお奨め「おはようボウリング」を利用して、お得に楽しめます。これは土・日・祝日の開館時間から午後1時の受付までの間、大人570円の通常料金が、子ども・大人・シニアまで全種320円※になるパック。
 
 
サッポロテイセンボウルの週末の様子
▲競技ボウラーから地元のファミリーやカップルも
 
 
約18m先のピンを倒すボウリングは、全てストライクを取れば300点のパーフェクト。ですが柿崎さんでも2度しか経験がないとのこと。シンプルなだけに奥が深く「開館以来、80代になられても毎週来て下さる方も」(柿崎さん談)。まさに生涯スポーツです。
 
 
サッポロテイセンボウルのネオンサイン
▲明かりが灯るのも、あとわずか
 
 
サッポロテイセンボウルのゲームコーナー
▲ゲームコーナーはひと足先に終了
 
 
かつて一世を風靡したボウリング。レジャーとしてはもちろん、競技としても道内屈指のベストな状態を保つ懐かしの空間、サッポロテイセンボウルを訪ねてみてはいかがでしょう!
 
 
サッポロテイセンボウルのフロントスタッフ
▲お待ちしています!
 
 
サッポロテイセンボウルの夜間の外観
 
 

交通アクセス

(1)JR札幌駅から徒歩で
JR札幌駅北口から東に3ブロック(約400m)直進。国道5号線沿い、札幌中央郵便局に隣接。
 
(2)自動車で
さっぽろテレビ塔を左手に国道5号線を北へ約900m、JRの高架をくぐり看板を右折、駐車場完備。

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