「根釧台地の格子状防風林」中標津町など:北海道遺産シリーズ(21)

 
 
道東の根釧(こんせん)台地の広大な土地に横たわる、木々の緑で描いた直線。地上からはそのスケールに気が付きませんが、「根釧台地の格子状防風林」は幅180mのカラマツ林が巨大な格子状をつくり、碁盤の目のように連なっている防風林です。中標津(なかしべつ)町・標津(しべつ)町・別海(べつかい)町、標茶(しべちゃ)町の4町にまたがるその広さは、総面積が約15,000ha、最長直線距離は約27㎞、全部つなぎ合わせた長さは約648㎞もあります。
 
 
 
 
防風林の歴史は開拓使時代にさかのぼります。開拓使のホーレス・ケプロンが提案し、大正から昭和初期にかけて全道各地に大規模な防風林がつくられました。厳しい寒冷気候の道東で、特に役立っているのが防雪効果です。畑に雪がたまるのを防ぐので雪どけが早くなり、農作業を早く始めることができるのです。
 
 
 
 
1960(昭和30)年代になると、土地利用区分の再編や農地拡大のために伐採が進み、往時の姿をとどめるのは根釧台地ぐらいになってしまいました。しかし、牧草地や畑の保護のため、また、冬季の風雪から住民の生活を守るために必要なものとして再び見直され、防風林は今も地域の人々に守り育てられています。
 
 
 
 
野生動物のすみかや移動するための道にもなっている防風林は、自然環境保護の役割も担っています。中標津町では防風林の維持管理のほか、植樹などを行って森林保全活動を実施しています。現地で楽しめるホーストレッキングやロングトレイルなどのアクティビティに参加すると、根釧台地の雄大な自然をより身近に感じられるでしょう。
 
 
 
 
根釧台地に広がる格子模様の広大なスケールは、近くで見ると林にしか見えないのでなかなか大きさを実感することができませんが、中標津町にある標高271mの小高い丘に建てられた展望台「開陽台」から、酪農地帯のなかに防風林が格子状に連なっているようすを見ることができます。
 
 
 
 
 
 
防風林だけではなく、根釧台地の雄大さを見渡せる見学スポットとして人気の「開陽台」は、世界最大の旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」で「行ってよかった!日本の展望スポット2015」の第10位にも選ばれています。
晴れた日には野付半島まで望める「開陽台」で、宇宙からも見える格子模様の大きさを想像してみては。
 
 

関連リンク

中標津町役場HP
中標津観光協会
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