オホーツク文化って?北海道立 北方民族博物館にて



網走市にある北海道立 北方民族博物館は、アイヌ文化をはじめ世界各地の北方民族の文化を紹介する博物館。アイヌ文化以外で日本にこんな民族文化があったの?という驚きと、知的好奇心をくすぐる充実感があります。
 
この博物館が対象とする北方民族とは、アイヌ民族をはじめ、北海道、ロシア沿海州、シベリア、アラスカ、北欧など、オホーツク海や北極海周辺の民族を指します。世界各国から集めた約900点もの資料を、衣食住などのテーマ別に展示して、北方に暮らす人たちの文化を紹介しています。

 

無料の音声ガイドや、スタッフの解説もあるので安心

アカデミックな内容で難しそう、かなり気合い入れていかないと…、という心配は無用!
日本語、英語、中国語、韓国語の4ヶ国語に対応したハンディタイプの音声ガイドを無料で利用できるので、全く知識がない人でも気軽に楽しめます。館内の展示物のそばにはコーナーごとに映像の上映もあるので、より興味深く展示物を見ることができます。
 
 
 
 
さらに、専任のスタッフが解説をしながら一緒に回ってくれるサービスもあります。これなら気になることも聞きながら見て回れるうえ、自分の知識に合わせて一から教えてもらえるので安心して楽しめます。
 
 
 
 
「こちらがトナカイの毛皮、こちらがアザラシ。手触りぜんぜん違うの、わかりますか~?」
「寒い地方なので、玄関から続く通路より居住場所のほうが高くなっていて…」
「アザラシの脂肪がランプの燃料で…」
などと、わかりやすく教えてもらいながら見て回ると、より理解も深まります。知的好奇心がくすぐられ、見終わった後は自分もちょっと賢くなった気分に…!?
 
 
 
 
解説するスタッフは4名在籍、案内を希望する場合は必ず事前に電話で予約しましょう。
 
 

アイヌ民族文化のほかにも北海道にこんな民族文化が!?

北海道内では各地にアイヌ民族の文化を紹介する施設や店舗、飲食店もあります。北方民族の文化を扱うこの博物館にももちろん、アイヌ民族に関する展示物があります。
 
 
 
 
うずまき模様のデザインは北方民族にはよく見られる特徴ですが、うずの一部がカギカッコのように尖っているのがアイヌ民族の特徴なのだとか。うずまきの文様には魔除けの意味があるものもあり、服の袖や襟に入れられることがあります、と濱名さんが教えてくれました。
 
北海道に関係する北方民族や文化はほかにもあります。
ウイルタ民族って、ご存知ですか?サハリン(樺太)の島中央部を中心に居住する民族です。第二次大戦後、ウイルタ民族の一部の人たちは戦前戦中の混乱の影響を受け、北海道の網走市などへ移り住むことになりました。現在もごく少数の方々が和名で北海道に暮らしていると言われていますが、正確な調査統計はありません。
 
 
 
 
そのほか、はるか昔には北海道のオホーツク海側や千島列島などには独自の古代民族文化がありました。
オホーツク文化といい、本州では奈良時代や平安時代にあたる頃に存在していましたが、11世紀ごろに突然消えてなくなってしまいました。ルーツや消えた理由など詳細は解明されていなく謎の文化とも言われていますが、網走市内のモヨロ貝塚をはじめオホーツク海沿岸に複数遺跡があり、存在の証があります。
ここの博物館では、これら遺跡からの出土品を展示しています。
 
 
 
 
 
 

世界各地の民族文化を比較して見ることができます

ここの博物館の特徴は、民族ごとの展示ではなく、衣食住などそれぞれのテーマごとに様々な民族文化を並べて展示していること。民族間の違いを比較しながら見ることができます。
 
たとえば衣類のコーナーでは、日常生活の衣類や防寒着から花嫁衣裳まで、それぞれ複数の民族の衣装がずらりと展示されています。デパートのイベントやショーケースで各ショップのファッションブランドがテイストごとに陳列されているかのように、多種多様な衣装が並びます。まるで北方民族のファッションショーのようです。
 
 
 
 
衣類のほか身近な生活道具や、狩猟を主な生業としていた各民族の道具や器具なども展示されています。同じ目的で使用するものでも民族間で形やデザイン、色などだいぶ異なるのだということがよくわかります。
 
 
 
 
 
 

ちょっとだけ北方民族の気分に!?クラフト体験もできます

動物の皮などを縫って衣類や生活用品を作ってきた北方民族の気分をちょっとだけ体験してみませんか?ここの博物館では、皮を使ったクラフト体験を楽しむこともできます。見るだけではなく少し体験もしてみたいという女性やお子さんに人気です。
 
 
 
 
北方民族の文化に関する道具や衣類など様々な展示が並ぶ博物館、さっと歩いて回るだけなら30分もあれば見終えてしまうかもしれませんが、きっとじっくり見入ってしまうはず。いつの間にか夢中になり、思いのほか時間が経ってしまいます。かなり見応えがあり、とても興味深い展示物が並ぶ博物館です。世界各地の民族文化に触れることができるとともに、あまり知られていない北海道と関わりがある民族文化も知ることができます。