「ソイのブイヤベース」 今がおいしい季節!冬魚のあったか料理(3)

3月に入っても、まだまだ寒さが続く北海道。冬においしい魚の煮込み料理シリーズの最終回は、世界三大スープの1つに数えられる「ブイヤベース」北海道版をご案内します。北海道の鯛と呼ばれる「ソイ」をはじめ、5種類の魚介の旨味が広がるスープが絶品です!
 
 
 
 
ブイヤベースは、南フランス・プロヴァンス地方の代表的な郷土料理で、地魚をふんだんに使った漁師の煮込み料理がベースになっています。
 
「発祥地のマルセイユで初めて食べた時の感動は、今でも覚えています」。そう話すのは、北海道立近代美術館にほど近いレストラン、「プロヴァンサル キムラ」の木村浩シェフ。店名が示す通り、プロヴァンス地方で修業し、そのエッセンスを北海道の食材で表現する料理人です。
 
 
 
 
木村さんが得意とするブイヤベースは、その日に入る5種類ほどの旬魚のアラが味の要になります。そこにプロヴァンス料理の特徴でもあるサフラン、フヌイユ(ウイキョウ)、八角などを入れて2時間ほど煮込み、土台となるスープをつくります。
 
使う魚は札幌市中央卸売市場で吟味し、活け締めを仕入れるのだそう。「ソイ」は木村さんお気に入りの北海道産魚。“北海道の鯛”とも呼ばれる白身の魚で、身は煮崩れしにくく、アラは良いダシが取れるんです!
 
 
 
 
キムラでは本場同様、まずスープだけが別皿で提供されます。「ブイヤベースの主役は、実はこのスープ」という説明通り、旨味の塊のような味わいにびっくり。5種類の魚のエキスや香草の風味が複雑に混じり合い、具は一切ないのに深い満足感があるのです。
 
 
 
 
これだけでも十分おいしいのですが、ニンニクと唐辛子が効いた「ルイユ」と呼ばれるソースをたっぷり塗ったカリカリのフランスパンを浸して食べると、また違ったおいしさを発見!
 
さらに、削ったグリエールチーズをのせると、ナッツのような風味とコクが加わります。一皿で3度も楽しめるとは、さすがは世界三大スープ!
 
 
 
 
続いて、魚介類を盛ったお皿が登場。この日は身厚なソイ、アナゴ、イトヨリ、ホウボウ、ムール貝、天使のエビが!豪快かつ豪華な内容に、テーブルは一気に華やぎます。
 
 
 
 
ソイを頬張ると、淡白な中に皮の旨味が広がります。「軽く塩をして、プロヴァンス産のオリーブ油でマリネにしてから煮込むので、風味が違うと思います」と木村さん。なるほど、そのひと手間がおいしさを呼ぶのですね。
 
スープで楽しむ冬の魚。食べて満足の冬の魚。キムラではブイヤベースは通年出していますが、まだまだ寒いこの時季に味わいたいひと皿です。
 
 
 
 
ブイヤベースは前日まで2名以上で要予約。ランチのブイヤベースコースは3,500円(アミューズ、ブイヤベース、デザート、ドリンク)、ディナーコースは5,500円(アミューズ、前菜、ブイヤベース、デザート、ドリンクなど)。
 
 

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