農家のお母さんが機能的でおしゃれな農作業着を手作り。「び・ふらねっと」

富良野市と美瑛町の農家のお母さん3人が、「び・ふらねっと」というブランドを立ち上げ、オリジナルの農作業着を販売しています。各人がデザインから縫製までを手がけ完成させるという製品は、おしゃれで機能性抜群。仕事に家事に子育てにと忙しい女性目線で様々な不便や不快を解消しているといい、人気を集めています。
 

 
 

コンセプトはビューティフル3K

美瑛町在住の井川公子さん、菅野三津子さん、富良野市在住の竹内紀代子さんが「び・ふらねっと」を始めた契機は、2007年に地域で開催された農作業着のファッションショーに、作り手として参加したことでした。
 
農家に嫁いだ時から胸に秘めていたという「もっとおしゃれで機能性に優れた農作業着が着たい!」という思いを前面に出して作ったアイテムは、斬新なアイデアやオリジナリティに溢れ、それを評価した主催者側からこんなアドバイスを受けます。
 
「この1回で終わってはもったいないから、グループ組んで販売をしたらどうだろう」。
 

 
 
既に子育てが落ち着いていた3人はそれを受け、2010年に「び・ふらねっと」として活動を開始。「び・ふらねっと」という名前は、美瑛の「び」と富良野の「ふら」から生まれました。
 

 
 
ブランドコンセプトは、きれい、かわいい、かっこいいのビューティフル3K。
 
アイテムは帽子、作業着、サロペット、ガーデニングスーツ、エプロン…と幅広く揃い、どれも3人が農作業中に思っていた「こういうのがあったらいいな」という希望を反映させたもの。仕事に家事に子育てにと忙しい女性目線で、様々な不便や不快を解消しています。
 

 
 

脱いだ上着を収納できるポケット付きパンツ

名古屋出身で、洋裁学校の教員資格を持っている井川さんの「日よけ帽子」は頭、首の後ろ、顔がすっぽり隠れる、つばの大きな帽子とほっかむりが合体したようなデザインです。
 
あごの下で軽く結んでかぶるのですが、ポイントは、顔に触れるほっかむり部分がファスナーではずして洗えること。どうしても付いてしまうファンデーションの汚れを意識して作ったアイテムです。
 

 
 
また、朝晩の寒暖の差が激しい美瑛では、日中に朝着ていた上着を脱ぐのですが、そこで頻繁に起きるのが、「作業に集中して放置してしまい、夕方に気付いても広い畑のどこにあるのかわからない」という農家あるある案件。それを防ぐために、ズボンのお尻部分に収納ポケットを付けたといいます。
 

 
 
「他にも裾から虫が入らないような工夫を施したズボンや、サイドファスナー付きで靴を脱がなくても着脱できるズボンもあるんですよ。私自身が小柄なので、小さいサイズもおまかせください」と井川さん。
 
 

小花柄やレース付きの「町に着ていける農作業着」

一方、美瑛生まれの美瑛育ちで、中学校家庭科教諭の資格所持者である菅野さんの独自のテーマは、「そのまま町に着ていける農作業着」。その昔、農作業着と腕抜き着用で保育園に預けていたお子さんを迎えに行った時、「その〝装備〟、はずかしいからはずしてよ」とお子さんに言われた経験があるといい、普段着のように着られる農作業着への思いは人一倍です。
 
フランス雑貨が好きで、ストライプと小花柄とレースを合わせたドルマンスリーブのジャケットなど、ラブリーで機能性に優れたデザインが持ち味。今回、紹介してくれたのは、スマホやラジオが入るふた付き胸ポケットがついた、エプロンサロペットです。
 
「作業中にエプロンをする人が多いのですが、重ねると重たくて暑いんですよね。それでエプロンとサロペットを1枚にしました。お揃いのジャケットもあるので、フルコーディネートができますよ」。
 

 
 

首の後ろに保冷剤を入れられる「サ・マーガレット」

横浜出身で富良野の山部地域のメロン農家に嫁ぎ、独学で洋裁を習得した竹内さんが作るアイテムの中でも、おすすめはリバーシブルの帽子。パッと目を引く明るい柄は、つばを折り返しても素敵。さすがおしゃれな町、横浜出身の竹内さんのセンスです。作業が終わったあとは裏返して町に出かけられます。
 

 
 
また、ビニールハウスでの作業が多いという竹内さんは、暑さ対策に首の後ろに保冷剤を入れられるボレロ「サ・マーガレット」のデザイナーでもあります。
 
「首の後ろを冷やすと、涼しく感じるんですよ。長袖にしたのは、半袖と腕抜きの間の日焼けを防ぐため。涼しくて軽く通気性のよいガーゼ素材を使っていて、袖口には虫が入らないようゴムをつけています。またお揃いのパンツはひざにナイロンを当てているので、室内で拭き掃除などをする時にも使えますよ」と竹内さん。
 

 
 

人気はピンク色のアイテム。その理由は?

アイテムは、なるほど!といちいち感心してしまう機能性。専門誌を読んで研究し、生地は日暮里や自由が丘まで、買いにいくこともあるといいます。
 
売れ筋はピンク色のアイテム。単純にかわいいからというわけではなく、ご主人や他の家族の仕事がしやすいように、との気遣いもあります。
 
「トラクターの事故を防ぐために、目立つ色の服を着て〝ここにいるよ〟と知らせておくんですよ」。
 

 
 
ここでお見せしたのはほんの一部で、アイテムは他にもたくさんあります。農家の女性ばかりでなく、ガーデニングが趣味の女性にも人気。掃除や洗濯をする時に便利かも…と思えるアイテムもありました。興味のある方はホームページをチェックしてみてくださいね!