北海道産原材料で作陶「こぶ志窯」/岩見沢市

「こぶ志窯」が誕生したのは、昭和21年。
先々代が開窯し、現在はその息子である憬(さとり)さん、そしてさらにその息子の千秋さんが作陶を続けています。
作品は「こぶ志焼」と呼ばれ、多くの人に親しまれてきました。





そんな「こぶ志焼」の特徴は、素地も釉薬も自分たちで作っていること、その元となる原料の一部に北海道産粘土を用いていることです。
「うちの窯は材料屋がなかった時代からやっていたので、素地も釉薬もいちから作るのが普通のことなんです」と語ってくれたのは、千秋さん。
「北海道には火に強い粘土があまりないので、素地の全てを北海道産にするのは難しいのですが、配合を工夫するなどして使うようにしています」。





とはいえ、素地も釉薬もそんなに簡単に作れるわけではありません。自分たちで探し充てた粘土や石を実際に焼いてみて、融ければ釉薬に、融けなければ素地に。そこからそれぞれの配合を考えていくのですから、気の遠くなるような作業です。ひとつの素地や釉薬の完成には、数年の時間が必要です。














「こぶ志窯」と言えば藍色が主流でしたが、これらの研究開発の結果、現在はさまざまな色の器が並んでいます。







今後の千秋さんの目標は、「道内原料だけの器を量産すること」です。「道内原料だけだと、まだ希望の色が出せないんで、もっと研究していきたいですね。それから量産もしたいです。少量ならできても、量産が難しいんですよね」。





なめらかなフォルムときれいな色で生活にしっくりと馴染み、いつもの食卓を彩ってくれる「こぶ志焼」。飽きずに長く使える、北の器です。


▲窯工房兼ギャラリーです。もちろん購入もできます