米どころが生んだ奇跡の黒米「深川産黒米」

 
 
北海道の米どころの1つである深川市にて、寒冷地では不可能と言われていた黒米が栽培されていると聞き、早速取材に行ってきました。
 
北海道のほぼ中央(札幌から車で約1時間半)に位置し、肥沃な土壌と恵まれた気象条件から北海道内有数の稲作地帯である深川市。食料自給率日本一を誇る北海道において「北海道の米どころ」の1つである深川市では、現在黒米の栽培も盛んに行われています。
 
 

黒米の開発・栽培に至ったきっかけ

そもそも、黒米は温暖な地域で栽培され、寒冷な北海道での栽培は難しかったはず。その疑問の答えは深川市にキャンパスを置く拓殖大学北海道短期大学にありました。中国雲南地方で栽培されている黒米を試食した同大学の石村櫻名誉教授が、このお米を北海道で栽培したいとの思いから、北海道で栽培できる黒米の開発に着手。十有余年の歳月を経て、平成13年に寒冷地適応の黒米品種「きたのむらさき」を世に送り出しました。その後、地元の大学が開発した機能性の高い黒米を貴重な地域資源と捉えたふかがわ地域資源活用会議(事務局:深川市)が、平成19年度に「黒米プロジェクト」を立ち上げ、市内外への普及活動や様々な商品を開発し、現在に至っています。
 
 
 
 

普及活動の取り組み

では、実際にどういった普及活動や商品が開発されたのか。深川市役所の担当の方に話を伺いました。「まずは多くの方に黒米を食べて頂き美味しさを実感してもらおうと、各種イベントで黒米サンプルや黒米商品等を配布しました。併せてパンフレット等を作成・配布し黒米のPRに努めました。また、子供の頃から黒米に親しみや関心を持ってもらおうと、小中学校の学校給食で『黒米ご飯』や『黒米ラーメン』などを提供しています」。
 
商品開発においては、市内の飲食店や菓子店などに黒米の玄米や粉体を提供し、各事業者がオリジナルの黒米商品の開発に取り組んだそうです。その結果、実に様々な商品が誕生しました。それでは、現在販売されている黒米商品の一部を紹介します。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

たくさんの市民が関わる地域資源

平成19年度に立ち上がった黒米プロジェクト以降、黒米の生産をする市内の農家の皆さんは「北の黒米生産組合」を立ち上げ、黒米の品質向上と安定的な供給に向けて日々努力されています。また、商品開発も常に取り組んでおり、黒米を使った商品は(イベントで終了した商品を含めると)100種類以上にもなったそうです。さらに、拓殖大学北海道短期大学では新たな黒米品種「芽生さくらむらさき」の育種に成功し、平成22年度に品種登録されました。
 
現在、深川市を代表する地域資源の一つとして認知されつつある黒米。しかし、これが一過性のブームで終わることなく、黒米がしっかりと地域に根差すよう、これからも新商品の開発やイベントなどの活動を行っていくそうです。たくさんの市民が関わる深川産黒米、これからも目が離せません。