むかわ町観光協会 事務局長 荒舘康治さん:「若者、ばか者、よそ者」シリーズ(2)

地域活性化において今や必要不可欠な人材「若者、ばか者、よそ者」。
北海道にも数多くいるそのような人材を紹介する本シリーズ、今回はむかわ町観光協会事務局長の荒舘康治さんをご紹介します。
 
三笠市出身で大学は札幌市、最近まで携わってきた観光事業は夕張市と、今までむかわ町とは縁もゆかりもなかった荒舘さんがむかわ町観光協会事務局長に就任されたのが今年6月。自分の能力をむかわ町にて最大限貢献したいというのはもちろんのこと「約15年間の夕張市での活動が本当にあれでよかったのかどうか、他地域にて活動することによって何か見えるのではないか?」という思いもある中、夕張市からむかわ町に越してきたそうです。

 

 
就任当初、まず最初に行ったのは『人探し』だったそうです。「夕張市でもむかわ町でも、今のままではダメ・変えなければいけないと町の方々は当然わかっています。しかし、なかなか決断ができないことにくわえ、いざ取り組んだとしてもそれに対して他者がどこか評論家然になることもしばしばです。若者たちもしがらみなどがあり、長老に意見を言うこともできません。また、実際に人や団体が何か活動をしたとしてもそれらは小さい点であって、線にはならず広がりが生まれません。そこで、よそ者の私がその点と点の接着剤になること、それが私の役目の一つだと思い、まずは『何かしようとしている人』を見つけることから始めました。」
 
むかわ町が誇る圧倒的なブランド『ししゃも』をはじめ、『ほっき』『メロン』『ながいも』などの美味しい作物、『清流鵡川』や『メタセコイア並木』など地域資源も豊富なむかわ町。しかし、まだまだ外への発信が不足しているそうです。「マスコミ等を使ってもっと戦略的に発信するのも重要です。ただ、そのためにまずは地域資源の整理をし、町の方々に『むかわ町には外にむけて誇れるものがあふれている』ということを再認識して頂く必要があります。なぜなら、町民がそれら地域資源を誇る気持ちを持つことによって、自然と発信力に繋がるからです。」
 
 

 
11月頃からが旬のししゃも。町にはこのような景色でいっぱい!
 
 

 
11月4日に開催された「ししゃもあれとぴあinむかわ」。開始1時間前にはすでに行列が!
 
 

 
その場で買ったししゃもは、会場に設置している七輪で自由に焼く事ができます。

 

 
さらに、観光協会から情報を発信する取り組みも開始されたとか。「今年からむかわ町の物産をPRするためのネットオフィシャルショップをオープンしました。特産の紹介やグッズ開発、新しい観光資源を掘り起こしてどんどん町の情報を発信していきます。」
 
むかわ町に越してからの半年間、とにかく町のことに積極的に関わり、そして楽しんできたという荒舘さん。そのような生活の中、外からの視点では分からない発見があったそうです。「(2006年3月に旧鵡川町と旧穂別町が合併した)むかわ町には未だに二つの町の特色が残っています。鵡川地区と穂別地区では、人の気質も全然違いますし、イベントも未だに二地区同時期に行われるため、会議や実行委員会の参加も膨大です。これは、中からの視点でなければ発見できないことでした。」いわゆる平成の大合併により様々な市町村の合併が行われた北海道内にとって、この事例はもしかしたら全道各地であることかもしれません。
 
日々、町の観光戦略について悩み考えながらも楽しみややりがいを感じているという荒舘さんには個人的な展望もあるそうです。「町民に『荒舘がきて何か変わったよね』と言われるようなものを残せたらいいなと思っています。ですが、それには時間がかかります。なぜなら、即効性のあるものは、一時的には良いかもしれませんが、町民に愛されてないものはいくらお金と労力を使ってもダメですから。まずは一歩ずつ、じわじわと変えていこうと思っています。」
 
最後に、今後の地域作りの重要性について伺いしました。「今までの経験や他地域の観光協会の方たちとの交流で感じたこと、それはどこの地域でも同じような問題点が存在しているということです。また、注目されている地域でも、ある一人のスーパーマンが孤軍奮闘している、という事例も多々あります。これからは様々な地域と交流をしながら地域作りをしていくことが重要になってくるかもしれません。」
 
これからも益々のご活躍を期待しております。