とかちむら村長 山中大輔さん:「若者、ばか者、よそ者」シリーズ(7)

 
 
地域活性化において今や必要不可欠な人材である「若者、ばか者、よそ者」。北海道にも数多くいるそのような人材を紹介する本シリーズ、今回はとかちむら村長 山中 大輔さんをご紹介します。
 
 

地元に戻ってきたきっかけ

十勝の士幌(しほろ)町出身で中学校まで同地で過ごし、釧路の高校へ入学して以降は東京や札幌と地元から離れて生活していた山中さんがUターンで地元に戻ってきたのが3年前、きっかけの1つは東日本大震災だったそうです。「東日本大震災の際、テレビの向こう側で起きている被害を目の当たりにし、他人事ではなく感じ、自分の故郷の将来を考えた際に今のうちから何か貢献できないかという衝動にかられました」。
 
 
 
 
十勝へUターンした山中さんは、食料自給率1,100%という数字を誇る十勝の農業地域であるならば、ローカルから何か発展させるモデルになるのではないかと思い、とかちむらから農業を通して十勝を発展させようと考えたそうです。
しかし、すぐに現実とのギャップを感じることに。「地元農業からの活性化と考えておりましたが、十勝は既に農業大国としてかなりの自立ぶりで、農家や生産者さんがまず困っていなかったという事がわかりました(笑)」。しかし、地元を離れて生活する時間のほうが長く、幼少期に過ごした街を客観的に垣間みる機会を多く得たこと、そして都会で得た経験をもとに十勝ならではの地域活性化の活動をはじめました。
 
 
 
 

取り組まれたイベントや商品開発

観光商業施設の為、十勝のJA青年部による農産物直売会はじめ年中歳時記に合わせて様々なイベントを行っているとかちむら。その中でも、地元の十勝産小麦の加工業者がとれたての新麦を使用して全国のパン屋さんと結び、とかちむらにてパン職人達と交流するイベント「とかち小麦ヌーボー解禁祭り」は大変好評だったそうです。
 
 
 
 
 
 
また、商品開発にも力をいれているそうです。「少女漫画『キャンディ☆キャンディ』でおなじみの北海道出身の漫画家いがらしゆみこ先生によるばんえい競馬のばん馬の描き下しイラストをジャケットに据えた『TOKACHI ばん馬 シュクレ』という十勝産の材料をふんだんに使用したばん馬の蹄鉄の原寸大クッキーを10月に発売しました。合わせて製作・販売したランチバッグも話題となり、クッキー発売の日に合わせて実際にいがらしゆみこ先生に十勝に来てライブペイントショーを行って頂きました。これが功を奏してか、発売から好調に売れ続けています」。
 
 
 
 
 
 

地域づくりへの思いと今後の展望

取り組んだ活動の結果が予想を上回ったばかりに業務逼迫になってしまうなどの失敗?はあるものの、様々な取り組みが実を結びはじめ、最近はとかちむらだけではなく山中さん個人にも各メディアからの取材が増えているようです。「地域づくりやローカルを盛り上げる事は、大都市で働く事よりも一人に対しての業務の負荷が大きくなっていると思います。マルチでなければ様々な事に対応できない場面が多くなると思うので、これからUターンやIターンを考える方は、ぜひとも今のうちに色々な仕事や体験をして欲しいです。かならず、役に立ちます」。
 
最後に今後の展望について伺いました。「十勝の更なる観光地化を目指して行きたいと考えております。十勝は観光後進国。だからこそ、既成概念には捕われず、自由な観光地作りを目指し、より十勝を感じる様々なお土産品作りにも着手していきます」。
 
これからも益々のご活躍を期待しております。