江差町産の蕎麦にこだわる「そば蔵やまげん」のニシンそば

 
 
かけそばに身欠きニシンの甘露煮をのせたニシンそば。ニシン漁と北前船の交易で栄えた江差町の名物料理の一つです。江差町で栽培された蕎麦にこだわる「そば蔵やまげん」で頂きました。
 
 
 
 
「そば蔵やまげん」は、レトロな街並として再現された「いにしえ街道」沿いで、街道の中ほどにあります。お店自体もレトロな佇まい。それもそのはず、100年以上前の土蔵を改装した店舗です。
開店は1999(平成11)年。明治時代後期に建てられたといわれている土蔵を、昭和時代初期に現店主の先代が買い、長年靴屋の倉庫として利用されていたそうです。
 
 
 
 
 
 
江差町内にはニシンそばを提供する店舗は数点ありますが、ここ「そば蔵やまげん」で使用する蕎麦は江差町の鯎川(うぐいかわ)という地区で収穫されたものだけを使用しています。
蕎麦の実を仕入れ、店主自身がお店で蕎麦の実を磨いて皮をむき、毎日その日使う分だけを石臼で挽いて製粉し、手打ちして提供しています。地元で育った蕎麦を鮮度のいい状態で地元の水で打ち食べてもらいたい、というこだわりです。
 
 
 
 
蕎麦の実は皮をむいて挽くまで時間が経つと風味が落ち、また挽いてから時間が経つとこれも風味が落ちます。なるべくむきたて・挽きたてにこだわるため、毎日使う分しか粉にしないそうです。
そのため、営業時間は一応決まっているものの、粉がなくなり次第終了。週末のほか、姥神大神宮渡御祭や江差追分全国大会など町内で大きな催しが開かれる時など人が多い時期は早めに行くほうがベストです。
 
 
ニシンそばといえば北海道とともに京都府の名物料理。一般的に京都府では薄口醤油で上品な出汁ですが、北海道では濃口醤油で濃厚で甘めな出汁。ここに身欠きニシンの甘露煮がのると、とってもコッテリした味わいになる気がしますが、意外とすっきりした味わい。控えめな塩辛さと味わい深い甘さが絶妙。甘露煮も甘さはありつつもくどくなく、サクサクと食べられる感覚です。
 
 
 
 
「そば蔵やまげん」のニシンそばは、かけそばなど同店で使用しているそばつゆとは少し異なるアレンジをした専用のそばつゆを使用しています。甘い甘露煮がのっても味わいが損なわないよう研究して作ったそうです。
肝心のそばもコシがあってボリューミー。つゆと甘露煮の味わいに隠れてしまうかと思いきや、そばの風味も楽しめました。
 
 
 
 
観光で江差町に訪れた人たちを中心に一番人気のニシンそば。地元の方の間では蕎麦自体の味わいを楽しめる「やまげんそば」も人気なのだとか。
ひと口食べてみると、確かにそばの風味がより強く感じ、いい香りがスーッと鼻に抜けていきました。
 
 
 
 
地元江差町の蕎麦にこだわる「そば蔵やまげん」。趣ある落ち着いた店内で、挽きたて・打ちたての風味を楽しめます。