港町羅臼の浜の母さんが作る伝統料理

 
 
チューのともあえ(タラの胃袋と肝臓の酢味噌和え)や、ホッケかまぼこ昆布巻き。最近は地元でもなかなかお目にかかれないという羅臼の伝統料理を、浜の母さんが作ってくれました。
お邪魔したのは、羅臼漁協所属の丸ト田中水産(有)の女性漁業士、田中さんのご自宅。
 
 
 
 
今回作って頂いたのは4品。どれも羅臼の海の幸を活かした料理です。素材はコチラ。
 
 
 
 
まずはホッケとタラをさばきます。さすが漁師さん。手際よく、あっという間に解体してしまいました。ホッケもタラもバラバラにしたら、いよいよクッキングスタート。
 
 
 
 

羅臼の伝統料理~ホッケのかまぼこ昆布巻き

羅臼の家庭では、お祝いの時の一品として、また知人への贈り物として、ホッケのかまぼこを作る風習があるそうです。
羅臼のホッケは脂がたっぷりのっているので、味わい深く濃い味のかまぼこになります。かまぼこを巻く昆布はもちろん羅臼昆布。ホッケと昆布、羅臼ならではの食材を活かした、ちょっと贅沢な家庭料理です。
 
 
 
 
<試食レポート>
ひと口かじると、ジュワっと口の中に旨味が広がりました。ホッケってこんなにジューシーだったの?と思う位濃厚な味わい。食事にも合いますし、お酒のおつまみにとしても楽しめます。
 
<料理の手順>
1:ホッケの身をフードプロセッサーなどでミンチにします。
2:ミンチにしたホッケの身、約700グラムをすりばちに入れ、摺ります。
3:摺ったところへ、酒、砂糖、片栗粉、卵を入れます。分量は…目分量!思いのほかけっこう入れていました。
4:また摺ります。ひたすら摺ります。疲れてきても頑張って摺ります。
5:最後に塩をふり、また摺ります。
6:塩を入れたことで少しかたまり、お餅のように粘り気が出たら次のステップへ。
 
 
 
 
7:水で戻した昆布(約30センチ角)を広げます。
8:摺ったホッケの身を四角く広げた昆布の上に塗ります。
9:塗り終えたら昆布ごと巻いて太巻きのようにします。
10:ラップで包み、蒸し器などで蒸します(約15分)。
 
余ったすり身は形を整え、フライパンで焼けばまた新たな一品「焼きかまぼこ」ができます。蒸している間は時間が空くので、田中さんはこの間に他の料理を作っていました。こうしていくつもの料理を並行して調理していきます。手際のよさと効率のよさ、さすがです。
 
 
 
 
11:蒸し終えた巻物を取り出し、ラップを外します。
12:熱いので要注意、カットをしたらできあがり。
 
 

羅臼流、タラの身で作ったサクラデンブ

ちらし寿司や三色丼でよく見かけるサクラデンブ。羅臼ではタラの身から作ります。保存食として作り、おもてなし料理に使われてきました。
調理の様子を見ていると、こんなに手間がかかるものなのだと実感。サラサラっと食べてしまうのではなく、じっくり味わいたくなります。
 
 
 
 
<試食レポート>
甘さはありつつもくどくなく、酢飯にピッタリ!まぜご飯にかけて食べたら何杯でも食べられる気分になりました。
 
<料理手順>
1:タラの身を洗い、じっくり茹でます。
2:茹でたタラの身をさらし布でくるみます。
3:さらし布ごと、魚の繊維をほぐすように流水で何回も洗い、生臭さをとります。
4:しっかり洗いほぐしたタラの身を鍋などへ移します。
 
 
 
 
5:身をほぐし、火にかけながら以下の行程を進めます。
6:お酒と砂糖を入れ、食紅を入れ、ほぐしながら混ぜ合わせます(砂糖はおもいのほかけっこう入れていました)
7:混ぜながら小骨を取り除いていきます。
8:食紅の色が全体にいきわたるように混ぜ合わせます。
9:塩を入れ、ほぐし続けます。
10:水分が抜けたら火をとめ、完成です。
 
 
 
 

羅臼の伝統料理~チューのともあえ(タラの胃袋と肝臓の酢味噌和え)

チューとは、羅臼の言葉でタラの胃袋のこと。タラの胃袋と肝臓を湯がいて味噌などで和えた漁師の賄料理。調理をしても賞味期限は1日しかもたないというタラの内臓を使った料理は、新鮮な海の幸が手に入る産地ならではのもの。ご飯のお供やお酒のおつまみにピッタリです。
 
 
 
 
<試食レポート>
くさみもなく、とろっとしつつコリっとした食感、ひと口食べたら間違いなくお酒が飲みたくなります!この日の晩酌のいいお供でした。
 
<料理手順>
1:タラの内臓を湯がきます。
2:湯がいた肝臓をすりばちで溶ける位まで摺ります。
3:溶ける位まで摺った肝臓に、味噌を少し合わせます。
4:チューを千切りにします。
5:摺って味噌を足した肝臓に、砂糖、酢を入れ混ぜ合わせます。
6:混ぜ合わせたら、チューを入れ、混ぜ合わせます。
7:器に移し、長ネギをのせれば完成です。
 
 
 
 
ホッケやタラを使った羅臼の伝統料理。もしも食材が手に入ることがあるようでしたら、ご自宅でチャレンジしてみませんか?砂糖や塩などの分量はお好みで。