知床の深い原生林に囲まれた静かな湖、羅臼湖を目指して

 
 
知床の山中、深い原生林に囲まれた羅臼湖まで、4つの沼と高層湿原を巡るトレッキングをしてみませんか?山々が鏡のように映る湖沼は神秘的で、静寂な知床の自然を堪能できます。
 
トレッキングルートは往復6㎞、約4時間の道のり。ヒグマの生息地域なので単独行動は厳禁、安全を考え地元のガイドさんと一緒に歩きました。
 
 
の後藤さん。元環境省の職員で、羅臼で独立してネイチャーガイドをしています
 
 
スタート地点は、知床峠から少し羅臼に向かって坂道を降りた途中。駐車場はなくバス停と停車場しかないので、路線バスかハイヤーで訪れるか、知床峠から約1時間峠道を歩いてくるしかありません。
 
 
 
 
羅臼湖ルール5つ。長靴を履き(トレッキングシューズNG)散策路を外れないこと、簡易トイレを持ち歩くこと、ヒグマ対策をすること、入口近辺の道路に車を停めないこと。
これらを確認して準備OKなら出発。準備が面倒…と感じる方はガイドさんに依頼するほうが楽チンです。
 
 
 
 
周囲はハイマツなど低木が多いものの見通しが悪いところもあるため、万が一ヒグマが近くにいることに備え、ガイドさんが大きな声を出すほか手をたたくなどして人間がいることを知らせながら進みました(ヒグマは基本的には臆病な動物なので、人間が近くにいるとヒグマ自身が避けて逃げていく傾向です)。
 
 
 
 
トレッキングルートは多少起伏がありつつも、急峻な山を登るようなヘビーな坂道はありません。
ただ、訪れた時期が7月上旬だったこともあり、こんな場面も。
 
 
 
 
沢に残る雪渓。寒冷地の山中ということもあり、例年7月下旬位まで雪渓が残っているそうです。
沢なので雪渓の真ん中は下に川が流れているので、万が一踏み外すと落とし穴にはまるかのごとく川に落ちてしまいます。さらに、6月ならばもっと雪に覆われているので、現地の地理を知らないと散策路を見失ってしまう危険もあるのだとか。ガイドさんに続き、気を付けながら歩いていきます。
長靴なので靴の裏に柔らかくてひんやりした感触が伝わってきます。初夏に心地よい涼み、長靴でよかった~、と感じた瞬間です。
 
 
 
 
寒冷地の山の中ならではの、季節感の違いはこんなところも。
 
 
 
 
ルート途中、桜の木が数本あります。2014年は6月末に満開だったそうで、訪れた時はまさに散ったすぐ後のタイミング。もしかしたら、日本一遅く満開になる桜はココ!?
 
高山植物なども多数見ることができます。普通に歩いていたら見過ごしてしまいそうな小さい花でも、ガイドさんがいるからこそ教えてもらいながら進めます。
 
 
 
 
 
 
肝心の湖沼も湖畔から眺めながら進んでいきます。
 
 
 
 
 
 
雪が残る沼、山が水面に鏡のように映る沼、日の光が綺麗に照らす沼など、それぞれに違った雰囲気を楽しむことができます。
 
 
 
 
聞こえる音は、ガイドさんの話し声のほかは、風に揺れる笹の音と、ポンポン、ポンポン、というツツドリという鳥の鳴き声だけ。静寂な自然をたっぷりと感じられます。
 
入口からだいぶ歩いてきたところで、ガイドさんから意外な案内がありました。
「お手洗い、大丈夫ですか?ここ、できますよ。せっかくならどうですか?」
 
 
 
 
男性はあまり気にしないかもしれませんが、女性は屋外で用を足すことはかなり勇気がいること。そのため、用を足すためのテントが用意されています。
屋外で人目を気にせず用を足すという滅多にない経験ができると、女性に大人気なのだとか。むしろ女性には「ぜひ使って下さい!」と薦めるそうです。
 
トイレスポットを過ぎると終点が近づいてきました。
 
 
 
 
 
 
知床半島で最大の湖、羅臼湖に到着!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
散策路は湖の手前までで終わり。湖を周遊する道などはないので、ここで行き止まりです。
自分たちが立っている散策路の木道のほかは人工物が一切なく、聞こえる音は風の音だけ。
手つかずの大自然が広がります。
 
 
 
 
静けさが広がる湖を見続けていると、5分も経たないうちに霧に包まれてしまいました。山の天候は変わりやすいです。帰りは今まで見えていた湖沼はどれも霧に包まれ、また違った表情を見ることができました。
 
 
 
 
 
 
ほんのひと時だけ顔をのぞかせた羅臼湖。ガイドさんのおかげで、途中の草木や花にも目がいき楽しみつつ、安心して訪れることができました。
非日常感満載なトレッキングコース。皆さんも神秘的な湖を目指して歩いてみませんか?