奥尻島で海から突き出た岩山に建つ宮津弁天宮を参拝

海から突き出た岩山の頂上に建つ弁天宮。お参りするのは大変そうですが、断崖絶壁の上にあるお社はまるで天然の展望台。奥尻島の北東部にある宮津弁天宮を訪ねてみました。
 
 
 
 
弁天宮がある場所は、奥尻島北東部の宮津地区。フェリーターミナルから車で10~15分ほど海岸線沿いに北上していくと、右手前方に真っ赤なお社が見えてきます。道路沿いに駐車場があり、トイレもあるので安心して車を停めてお参りすることができます。
眺めるだけでもインパクトはありますが、せっかくなのでお社まで行ってみました。
 
 
 
 
駐車場に立つと、一見海側へ向かって歩いていくだけのようですが、実際は駐車場とお社の間は急斜面の谷間がザックリと開いています。両岸を結ぶ橋などありません。かなり急な階段で谷底まで下り、また上っていかなくてはお参りできません。
 
 
 
 
意を決し!?いざ参拝。
 
駐車場から下まで、80段少々の階段を下ります。手すりはありますが急なうえ、段差が均一ではなく所々枯草もあるので足元要注意です。
慎重に谷底まで下りてみると、高台にある駐車場から見た風景とは違った雰囲気を楽しめます。
 
 
 
 
 
 
 
 
宮津地区の港を囲むように位置する弁天宮の岩山は天然の防波堤のようです。
 
この地の歴史は北海道の中では古いほうで、江戸時代後期に遡ります。
当時この岩山は島の拠点となる番所があった場所で、対岸(北海道本土)との連絡の拠点として、また罪人の監視場所として利用されていました。
その後1831(天保2)年に、島民が大漁祈願のためにお社を建てたのが宮津弁天宮のはじまりです。以来、宮津地区の福の神として弁天様が祀られています。
 
さて、しばし休憩したらいよいよ上り階段に足を向けます。
 
 
 
 
眺めるだけなら一見平穏ですが、実はこの場所、谷間なので風が吹き抜けやすいようです。訪れたこの日は風が出ていて、谷底では立っているとよろける位の突風が吹き抜けていました。手すりにつかまり、半分四つん這いになるかのように階段を進みました。
 
80段少々の階段を登ると、やっと岩山の上に到着。
岩山の上は意外と広さがあり、お社の周囲には草木が生い茂っていました。そのためか、風も谷間に比べればだいぶ弱まりました。
 
 
 
 
訪れた時は生憎海霧が出ていた上に逆光。天候がよいと対岸の北海道までよく見える絶景スポットです。
 
 
 
 
お社は扉を開けてお参りできるようになっていて、中に賽銭箱と記帳台があります。
 
お参りをしてその奥を眺めると、大きな亀の甲羅と布がかぶせられた神輿がありました。
別の日に宮津地区ご出身の島内の飲食店店主に話を伺ったところ、亀の甲羅は宮津地区の漁師さんが、網にかかった亀をここに祀ったと伝えられているそうです。
神輿は20年位前まで地元の祭りで使われていたもの。集落の若い人たちがお酒を飲みながら神輿をかつぎ、1日かけ集落からお社へ奉納していたそうです。
「ベロンベロンに酔っ払いながら神輿をかついてあの階段を上下していたよ。しかも夜。今考えると恐ろしいね」
ちょっとした奇祭であったのかもしれません。現在は残念ながら、若い人が減り行われていないそうです。
 
お社の中は撮影を控えたので、気になる方はぜひご自身の目でお確かめを!
 
しばし景色と歴史にゆったり浸り、弁天様にお別れを告げました。
帰り道はもちろん階段。突風が吹き抜ける谷間を上下合計164段の階段で超えていきます。
 
 
 
 
道路から眺めるだけでも印象的な宮津弁天宮。せっかく訪れたのならば、少し頑張ってお社まで行ってみることをおすすめします。長~い階段が待ち構えているとはいえ、気軽に訪れられます。福の神をお参りしつつ、自然の造形と地元の歴史をほのかに感じてみませんか?

 

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