上士幌町鉄道資料館~鉄道遺産

北海道十勝地方、上士幌町の糠平(ぬかびら)温泉地区にある「上士幌町鉄道資料館」には、1987年に廃線になった旧国鉄士幌線の備品類や映像が展示されています。タウシュベツ川橋梁をはじめとするアーチ橋観光の拠点です。
 
糠平温泉地区の帯広寄り、国道273号線から脇にそれ少し坂を下りたところに「上士幌町鉄道資料館」があります。旧国鉄士幌線の糠平駅があった跡地です。
 
 
 
 
駅舎はなくても線路と列車はあります。
 
 
 
 
旧国鉄士幌線は木材輸送などのために貨物列車も運転されていました。1937年に開業した糠平駅にも旅客列車とともに貨物列車が往来し、戦後しばらくの間まではこの地域の生活や産業に欠かせない貴重な交通手段でした。
ところが、車社会の到来や林業の衰退とともに利用者が減り、1987年に廃止されました。
 
資料館の中に入ると、そんな歴史の背景を詳しく知ることができます。
 
 
 
 
鉄道の歴史とともに、沿線の人々の暮らしぶりや様子もうかがい知ることができます。
展示物はパネルだけではありません。
 
 
 
 
鉄道ファンにはたまらない展示物も。
たまらないというより、これらがないと鉄道ファンは納得できないですよね、きっと。
 
 
 
 
 
 
対面式の売り場で係りの方がここから行き先別の切符を一枚ずつ取り出して利用者へ販売していました。切符は一般的なペラペラな紙ではなく厚紙の硬券切符が使われていました。
日本国内では今やICカードの時代。裏に磁気があるペラペラな切符もお目にかかる機会が減りましたが、硬券切符はより目にかかる機会はなくなりましたね。
 
館内にはほかにも、踏切やポイントの備品類、保線工具類、国鉄マンの制服、ジオラマなど多数展示されています。
 
なかにはこんな展示物も。
 
 
 
 
こちらの映像、士幌線の帯広駅から糠平駅まで約60km近く全てあります。駅間ごとに映像が分かれているので好きな区間の映像だけを眺めることができます。
映像だけではなく、レールの継ぎ目やディーゼルエンジンの音、車内放送など当時の車内で録音されたものが流れるので臨場感たっぷり。ゲームのように運転こそできませんが、実際に列車の先頭に乗って前の窓にかぶりついて見ているような感覚です。
糠平駅手前の映像では、現在は北海道遺産ともなり観光名所の一つともなっているコンクリート製アーチ橋を渡っていく様子も見ることができます(もちろん橋を渡る列車からの映像なのでアーチ橋の形は見えませんが…)。
 
子どもさんにも喜ばれそうですが、列車に乗ると運転席の直後に立って前を見ることが好きな大人の方、きっとハマります。
 
 
上士幌鉄道資料館は、鉄道ファンの方だけが楽しめる場ではありません。
 
 
 
 
旧国鉄士幌線は廃線後、コンクリート製アーチ橋の保存活動の甲斐があり、現在では観光資源の一つになりました。
 
 
 
 
タウシュベツ川橋梁をはじめ複数の橋梁群が北海道遺産にも指定され、多くの観光客が見物に訪れるようになりました。
多くの観光客が資料館に足を運び、橋までどうやって行くのか、どこからが美しく見えるか、という情報収集や、橋についての歴史背景を知るために訪れているそうです。
訪れる観光客への案内などをしているのが「NPOひがし大雪アーチ橋友の会」。上士幌観光協会とともに、旧国鉄士幌線の廃線跡を保存し、観光資源として活用する活動を積極的に行っています。
資料館の裏手では、旧国鉄士幌線の鉄路を再現した「ひがし大雪高原鉄道」と称する足こぎトロッコ列車も運行しています。夏のみの運行ですが、毎年たくさんの家族連れや鉄道ファンが訪れています。
 
 
 
 
鉄道ファンとともに一般観光客も訪れ楽しむことができる、上士幌鉄道資料館。
糠平温泉峡への観光の時にはぜひ一度お立ち寄りを!
 
 
 

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関連リンク

上士幌鉄道資料館(上士幌町役場ホームページ)
ひがし大雪高原鉄道(上士幌町役場ホームページ)
上士幌町観光協会
NPOひがし大雪アーチ橋友の会