北海道の鉄道備品が集結!小さな鉄道博物館「十勝晴駅」

十勝地方音更(おとふけ)町に、鉄道好きにはたまらない博物館があります。本物の列車の椅子や駅名板をはじめ、国鉄士幌線やふるさと銀河線など廃止になった鉄道の備品がぎっしり。運転体験もできる巨大な鉄道模型のジオラマも見応えがあります。

 
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サボ、駅名板、硬券切符…鉄道グッズ満載の博物館

2014年2月にプレオープンした「十勝晴駅」(グランドオープンは2014年8月予定)、実は公のものではなく個人の運営。備品類も個人の所有物です。
 
 
 
 
穂積さんは建築設計士の仕事の傍ら鉄道写真を撮影し、写真が鉄道雑誌などに度々掲載されるほどの鉄道好き。JR北海道のオレンジカードに写真が採用されたこともあるそうです。
かねてより鉄道備品を収集して自宅2階に博物館を開設してきましたが、コレクションが増えたため自宅敷地内の建物を改装し「十勝晴駅」という新たな博物館として開設しました。
 
博物館へ一歩入ると、列車の中や駅の中にいるかのような雰囲気です。
 
 
 
 
奥にある切符の収納箱は、廃止になったふるさと銀河線の上利別駅で使用されていたものを譲り受けたもの。1年ほど頼み続けやっとの思いで頂いたそうです。
 
 
 
 
「改札」を受けて中に入ると、視界に入るものは全て鉄道にまつわるもの。四方の壁いっぱいに鉄道備品が飾られ、真ん中には巨大な鉄道模型のジオラマがあります。
 
 
 
 
時刻表を見ていると、7:30頃駅舎内は通学する学生で溢れていたのだろうな、22:30頃は上下の最終列車が行き交い駅の灯火も落とされたのだろうな、と思わす妄想してしまいます。
 
 
 
 
今はなき士幌線(帯広~十勝三股間)や広尾線(帯広~広尾間)、SLとかち号などのサボのほか、札幌から倶知安→喜茂別→伊達紋別→札幌と廃止になった胆振線を走破していた急行いぶり号のサボもあります。もしも今走っていたら、日本海と太平洋、羊蹄山と有珠山を眺める札幌発着のちょっとした観光列車だったかも!?
 
 
 
 
休憩室兼談話室となっている本物の列車の座席。シート布地は綺麗に張り替えられています。木製の肘掛が昔の客車の面影を色濃く残し、座っていると昔懐かしい夜汽車に乗っているかのようでもあり、宇宙を走る有名なSFアニメの列車に乗っている気分にもなります。
 
これらの備品類、鉄道会社が主催する即売会などで購入したものもあれば、半分くらいは譲り受けたものだそうです。1980年頃から長年にわたりコレクションを続け保存しているうち、この人なら丁寧に残してくれる、という評判がたち不要になった鉄道備品を進呈されるようになったそうです。
 
 

模型ファンは夢中になること間違いなし!鉄道模型ジオラマ

座席の目の前には鉄道模型の運転装置があり、奥には巨大な鉄道模型のジオラマが広がります。
 
 
 
 
鉄道模型のレールは「Nゲージ」6線、さらに大型の「HOゲージ」2線の計8線あり、最大8人が同時に運転することができます。
「道内でこれだけ思う存分走らせられる場所は恐らくないのでは」と穂積さん。
鉄道が好きな家族連れはもちろん鉄道模型ファンが全国からやってくるのだとか。
 
 
 
 
こちらはHOゲージを走る列車の様子。

 
 
 
ジオラマは単に列車が走る線路が敷かれているだけではなく、よく見ると街の風景や道路の様子など細かいディテールも再現されています。
 
 
 
 
 

 
 
 
 
仕事が休みの時に少しずつジオラマを作成し、徐々に街の風景を作っているのだとか。その根気と情熱、頭が下がります。
いったいどこまで作れば完成なのでしょうか。
「特に決まっていません。というよりわかりません。鉄道とは終着駅がない趣味なのです」。
見ることが好きな人、乗ることが好きな人、写真、模型、形式、音、時刻表…、鉄道好きの分野は幅広く、正解もなければゴールもありません。自分が好きなだけ奥へのめりこむのが鉄道ファンの世界。1年後に模型のジオラマが大変貌を遂げていたとしても未だ完成せず、ということです。

 
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昔の駅は、駅員がいて明かりが灯り、街のシンボルでもあり、人々の交流や出会いと別れが見られる場でした。
ここ「十勝晴駅」は、鉄道ファンのシンボルとして、多くの人が見て触り、鉄道のよさを体感してもらえる場になれば、という想いがこめられています。
鉄道ファンの皆さん、廃止になった鉄道沿線に住んでいた皆さん、ぜひ一度足を運んでみてはいかがですか?