アイヌ料理とは?阿寒湖温泉「民芸喫茶ポロンノ」にて

アイヌ料理って食べたことがありますか?どんなものか想像もつかない!?という方が多いかもしれません。阿寒湖温泉のアイヌコタンにあるアイヌ料理のお店へ行ってきました。
お邪魔したお店は「民芸喫茶ポロンノ」さん。
 
 
 
 
 
 
もともとは約40年前に木彫り熊などのお土産店としてオープン。オープン当時はお土産販売が主だったため、飲食は喫茶コーナーとして店内片隅にあるカウンター1つだけだったそうです。
 
約35年前から喫茶コーナーで提供していたメニューが、北海道をバイクで旅して回るライダーたちの間で話題となり、口コミで「アイヌ料理が食べられる店」として広まっていきました。
それに伴い、土産販売と飲食の比率が逆転し、今では飲食がメインのお店となったそうです。
 
 

北海道を訪れるライダーたちに大人気の一品とは?

ライダーたちの間で話題となり、口コミで広がったそのメニューとは…!
 
「ポッチェイモ」です。
 
 
 
 
「ポッチェイモ」は「ムニニイモ」とか「しばれイモ」と呼ばれることもあります。
原材料はジャガイモ。秋に収穫をしたものを冬に屋外へ置いたままにし、自然の寒さで凍ったり溶けたりを繰り返して発酵させます。発酵したジャガイモをザルで数回こして、最後布で水分を絞り乾燥させて保存したものです。食べる時は水で戻して成型し焼いて食べます。
現代のフリーズドライ製法のような食品、冷蔵庫も冷凍庫もない時代の貴重な保存食でした。アイヌ民族に限らず開拓民も同じく保存食として食べていたそうです。
 
「民芸喫茶ポロンノ」さんでは、手軽に食べられるメニューとして頼む方が多いのだとか。
 

人気のサイドメニュー「ラタスケップ」

ほかに、サイドメニューとして人気があるものがコチラ。
「ラタスケップ」です。
 
 
 
 
かぼちゃを豆やとうきび(とうもろこし)などと一緒に煮込んで混ぜ合わせ、ひとまとめにしたもの。甘い味わいですが、後味がピリっとして山椒のようなしびれ感があります。
このしびれの元は山椒ではなく、アイヌ料理の香辛料としてよく使われるという「シケレベ」です。「シケレベ」とはキハダというミカン科の樹木の木の実です。
 
甘いかぼちゃにほどよい隠し味です。
 
 
 
 

旬の素材の味を活かす。アイヌ料理の定番メニュー

では、いよいよアイヌ料理のメインメニューの登場です。
 
メインメニューは…「オハウ」です。
「オハウ」とは汁物のこと。味付けは昆布ダシと塩のみ。あとは肉や野菜類などを煮ることで出る旨味だけで、ほかの調味料や添加物は使いません。旬の食材が手に入りにくい冬でも乾燥保存した食材を必要な時に汁物として戻して食べられるため、アイヌ料理では定番のメニューです。
 
 
 
 
写真真ん中の汁物が「オハウ」。
メインの具材は鹿肉。鮭が使われることもあります。野菜類は春先には山菜中心、秋はキノコ中心と、季節により変わるため、同じ「オハウ」でも季節により味が違います。
シンプルであっさりした味わいかと思いきや意外にも味わい深く、ほんのりした塩気とともに旨味がじわっと口の中に広がります。違う季節に食べたら今度はどんな味わいを楽しめるのか、気になります。
 
写真左側のご飯は、白米といなきび、豆、ギョウジャニンニクを干したものを一緒にたきこんだもの。アイヌ語ではご飯のことを「アマム」といいます。
奥にある小皿は「メフン」といい、鮭の腎臓で希少な珍味。塩気があり「アマム」にとてもよく会います。一緒に食べると食が進み、いくらでも食べることができます。
右のカップにあるものは「シケレベ茶」。シケレベを煎じたお茶です。ほろ苦い味がするお茶です。
 
 
 
 
アイヌ料理では、その時の旬な食べ物や乾燥保存できる食材を使い、素材の味を活かした調理をします。味付けをするとしたら塩と昆布ダシ程度で、余計なものは入れません。
化学の知恵ではなく自然の知恵を凝縮した料理。伝統の味を食べてみませんか?阿寒湖温泉を訪ねる時にはぜひ一度ご賞味を!
 
 
 
 
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