観光地を盛り上げ、地域活性化に取り組む銀行マン:ラジオNIKKEI「北海道探究ラジオ」連動企画(4)

 
 
番組コンセプトは「北海道通になろう!」。ラジオNIKKEI第1で全国放送している番組「北海道探究ラジオ」連動企画の第4回は日本の観光地を実態調査し、地域活性化に取り組む銀行マンから話を伺います。

 
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- スタジオにはDBJ 株式会社 日本政策投資銀行 地域企画部 参事役兼主任研究員の小林賢弘さんにお越しいただいています。
 
 
 
 
 

日本の観光地の現状

- 日本の経済対策の一つとして「観光立国」を掲げています。「海外からの観光誘致が経済成長へとつながっていく」としていますが、実際はいかがですか?
 
「昨年の訪日外国人旅行者数は 1,000 万人を超えています。もちろん、日本の宿泊旅行客の 9割以上は国内客なので、やはり国内需要が最も重要です。でも、海外の人たちがたくさん候補のある中から日本を選んでくれるというのは素直に嬉しいですね」。
 
「観光誘致には経済的な部分と精神的な部分の両方の意味があると思います。確かに、地域の外の人がお金を落としてくれれば、住民の身の丈以上に潤うので、これは新たな雇用を生み出す輸出産業と言って良い。ただ、息長く続けていくためには、精神的な部分も重要です。地元の人から愛されて楽しまれている所でなければ、そこに観光客を呼ぶことは無理があります。観光誘致は地元の本当の良さを見つめ直す良い機会になると思います」。
 
 

DBJ プレスリリース「訪日外国人のアンケート調査」での北海道人気の高さ

「このアンケートは、アジア8つの国と地域(韓国、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア)の海外旅行経験者、各500人、計4,000 人を対象に実施しました」。
 
 
 
 
「『北海道』に対する認知度と訪問意欲は日本の観光地の中でもトップレべルでした。更に、日本に来たことのある人に限れば、東京や富士山、京都を上回る『行ってみたい観光地』のNo1!北海道は、日本の他の観光地よりも『知っている』イコール『行ってみたい』に繋がりやすい傾向があります」。
 
 
 
 
「国別には、台湾、中国本土、シンガポール、香港では特に北海道の人気が高い。 ただ、人気は高い一方で、個別の都市名(札幌・函館など)は『北海道』ほど知られておらず、『北海道ブランド』が突出しています」。
 
- 観光客が北海道に期待していることは?
 
「国を問わず、『自然景観』、『食事』、『雪』、『温泉』への期待が高い。香港で7割以上、台湾、韓国では6割以上が訪日経験があると回答し、とても日本旅行に慣れている印象。一方で、マレーシアやインドネシアからの訪日経験者は2割弱、これからのマーケットといえそうです」。
 
 
 
 

調査では人気が高い北海道。では観光業界が実際に行っている取り組みは?

「アジア各国の旅行博でも大きなブースでプロモーションできています。こうした北海道人気を『一過性のブーム』で終わらせてはもったいない。先進地のヨーロッパでは『サステイナブル(持続可能)』で『ハイクオリティ(高品質)』な観光地域づくりを進めています。つまり、飽きられない価値を提供していくということが大切」。
 
- 成功事例は?
 
「例えば『北海道ガーデン街道』。このような、行政の枠を越えて北海道らしい風景やその土地ならではの食事・アクティビティを楽しめるルートづくりは、長く愛されるのでは。外国人の観光も、個人旅行による本物志向が強くなってきているので、将来的には本物の価値を提供できる観光地がリピーターを獲得し、成功していくと思われます」。
 
 
 
 
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ディスティネーション・マーケティング(売る仕組みづくり)-地域を誰にどのように売っていくとよいか?

「観光ビジネスというのは非常に難しく、なかなか儲かりません。例えば、『Aホテル』という素晴らしいおもてなしの宿が北海道にあったとします。でも、タクシーの運転手の態度が悪かったり、住民に道を尋ねても無視されたりすると、『北海道もたいしたことないな』という不満に繋がりやすい。そういった意味では、地域の売り込みは、地域住民一人ひとりを含めた、理念や取り組みの総合力が問われることになります。観光に対して、ぶれない軸を持っている地域は強い。外国人の受入体制も重要ですが、より大切なのは、日本語でも良いので『こんにちは』、『ようこそ』と笑顔で言える地域の風土だと思います」。
 
 
 
 

観光地の品質を上げるには?

「プロモーションと観光の品質(価値)は車の両輪であって、『観光の取り組み』イコール『宣伝活動』ではありません。北海道の人気をみると、海外からはかなりの期待を持って北海道に来ていると思った方が良い。その期待に応えられるように、話題先行、インパクト重視とは違う切り口で取り組むと良いでしょう」。
 
「観光カリスマの山田桂一郎さんの言葉を借りると『いまだけ・ここだけ・あなただけ』の観光商品づくりがカギではないかと思います。『いつでも・どこでも・だれにでも』というサービスも満足度は高いが、『すごく』満足はしないのでリピーターになりにくい。地域『ならでは』の個性を出していくことが、質の高い観光に繋がるのではないでしょうか」。
 
 
 
 
 「外国人向けに何かをするよりも、まず、国内客に評価されて、世界に通用する観光地『北海道』を目指す。そうすることで、結果的には息長く海外でも評価される観光地になると思います。あとは、外国人には富裕層からバックパッカーまで様々な観光客がいます。入込の裾野を広げるだけでなく、サービス水準や金額のバラエティを増やして単価を引き上げていく必要はあります。北海道は日本のトップランナー、ブランド観光地として成功し、国内外から『何度でも訪れたい場所』となって欲しいですね」。
 
- 小林さん、ありがとうございました!

 
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公式HPでは、ここで紹介したアンケート結果等、プレスリリースも見られます。興味のある方はご覧ください。
 
 

4月から番組のオンエア時間が変わります!

さて、4月から毎月第1・3月曜日の22:15から22:30までのオンエアになります。
 
4月第1回の放送は4月7日(月)22:15から!
 
今年7月19日(土)から9月28日(日)の72日間、開催される「札幌国際芸術祭2014(SIAF2014)」の記者会見の模様をお送りします。ゲストディレクター坂本龍一さんの芸術祭に対する想いをお聴きください。
 
 
 
 
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北海道の今を感じることができるひととき。興味のある方は、ラジオNIKKEI「北海道探究ラジオ」をお聴きください!!



■radiko.jp
http://radiko.jp/
radikoでのラジオNIKKEI第1チャンネル / http://radiko.jp/#RN1
 
■「北海道探究ラジオ」番組webサイト
http://www.radionikkei.jp/hokkaido/
●放送日時 / 毎月第1・3月曜日 22:15~22:30