2012年08月08日 | 北海道Likersライター Tetsu(亜璃西社)

「札幌市・柳もち」~ほっかいどうお菓子グラフィティー(3)

地元っ子でも知っている人が少ない、明治生まれの札幌銘菓があります。それが、JR札幌駅で限定販売される「柳もち」。餅を餡子でくるんだあんころ餅で、100年以上にわたって札幌駅で売り続けられてきた、歴史ある生菓子です。


柳もち
 
 
柳もちは、札幌駅立売商会の前身のひとつ、北間屋(きたまや)が明治39(1906)年に創製。金沢出身の創業者が、故郷の銘菓であるあんころ餅を札幌で再現したのが、その始まりです。

 
あんころ餅の再現が、柳もちのはじまり

 
その頃の札幌駅構内では、何人もの業者が餅やまんじゅう、羊羹、最中など、さまざまな生菓子を販売していました。甘いものが貴重だったこの時代、生菓子は弁当に劣らぬ人気商品だったのです。
 
しかし、昭和18(1943)年、戦時中の企業統制により駅弁業者たちはひとつに統合され、「札幌駅構内立売商会」が設立されました。この名称は、駅のホームで売り子が弁当などを売ることを「立売り」と呼んだことからつけられたもの。これにより、柳もちも立売商会の商品となったわけです。

 
大正時代に撮影された札幌駅構内の立売人(『北海道鉄道百年史〈下巻〉』より)
▲大正時代に撮影された札幌駅構内の立売人(『北海道鉄道百年史〈下巻〉』より)

 
昭和20年代までの全盛期、柳もちは絶大な人気を誇りました。近隣の町や村から多くの人が集まる、6月中旬の札幌まつり(北海道神宮例大祭)の期間は、1日になんと1500折以上も売れたそうで、その人気ぶりがうかがえます。
 
そして現在も、柳もちは駅構内の駅弁売店でしっかり販売されています。折り箱に入った餅は、10個入り。粘りと腰のある道産のはくちょう米を使った餅が、艶のある十勝産の小豆餡で包まれ、なんとも食欲をそそります。

 
粘りと腰のある道産のはくちょう米を使った餅が、艶のある十勝産の小豆餡で包まれています

 
製造する数が少ないため、お昼前に売り切れてしまうことも多い柳もち。2006年には満100歳を迎え、札幌開拓の歴史を伝える存在ともなっているだけに、札幌っ子にはもっと知ってもらいたい札幌銘菓です。


*詳しくは『ほっかいどうお菓子グラフィティー』(塚田敏信・著)をご覧ください。

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