「硝子の街」小樽で体験!吹きガラス製作



小樽といえばやっぱり「硝子の街」ということで、小樽vs.函館シリーズ第5弾は吹きガラス製作体験のレポートをお届けします。

小樽に数あるガラス工房の中で今回私たちが製作体験を行ったのは、大正硝子館系列の「ギャラリー蔵」に連なる「小樽手造り硝子工房」です。職人歴38年のベテラン、上浦斎さん(以下、上浦さん)が主宰するこちらの工房では、吹きガラスでのグラス製作体験を行えます。上浦さんとそのお師匠さんたちは、1979年に大阪から小樽に渡り、ガラス工房を設立しました。それまで一般に公開されていなかったガラスの製作工程や技法を、日本で初めてオープンにしたのが上浦さんたちだったそうです。








工房到着後、サンプルを見ながらグラスの形や色、模様を決めて、エプロンをつけたら準備完了です。最初に、吹き竿という棒に透明なガラスを巻きつけます。ガラスの製作工程で最も難しいのが、このガラスを巻きつけるところだそうです。巻きつけたガラスの表面に色ガラスを細かく砕いたものを焼きつけて、色をつけていきます。ここまでの工程は上浦さんがやってくれました。







ここからいよいよ実際に体験していきます。どんなものでもまずは豆電球のような形に膨らませます。吹き竿に口をあてて息を吹き込んでいくのですが、どうにも空気がもれてしまい、私は一度失敗してしまいました……。この後にも何度か膨らませる工程があるのですが、最初の一回が一番力のいるところだそうです。





色ガラスをつけてからだと少し固くなるらしく、順番を変えて、色ガラスをつける前に膨らませることにしました。吹き竿にちゃんと口をつけて、笛を吹くときのように息を送り込みます。今度はうまく膨らみました。「1度うまくいかなくても、手順を変えるとうまくいくことがある。それはガラスも人生も同じだよ」と上浦さんがアドバイスしてくれました。





ある程度の形や大きさが出来てきたところで、水平なところに押し付けて底の形を整えます。そして、この後に飲み口の部分を形づくっていくため、竿の先端にガラスだねをつけた「ポンテ」と呼ばれるものを底につけます。「ポンテ」をつけたら、吹き竿を切り離します。水をつけて少し冷ましてから刺激を与えると、そこだけ綺麗に割れてしまうのです。





飲み口を作ります。軍手をして、左手で竿をまわしながら右手で少しずつ広げていきます。ちゃんと習得して形を整えられるようになるには3〜4年はかかるそうですが、ベテランの職人である上浦さんが手助けしてくれるので大丈夫!不器用な私でもそれなりに形になりました。





最後に上浦さんが全体の形を整え、竿をつけかえた底の「ポンテ」のあとをバーナーで綺麗にしてくれます。このとき残る「おへそ」が手作りガラスのあかしなのだそうです。急激に冷やすとガラスが割れてしまうため、徐冷炉に入れ、一晩かけてゆっくり冷やします。出来上がったグラスは翌日以降に直接「ギャラリー蔵」で受け取るか、または郵送もできます。










1回の体験の所要時間はおよそ30分。上浦さんが面白い話をしながらつきっきりで教えてくれたので、あっというまに時間が過ぎてしまいました。

工房内では高温の窯を扱うため、夏には温度が40度近くまで上がることもあるそうです。これからますます寒くなる小樽ですが、ガラス製作体験をするには狙い目の季節。旅の思い出になること間違いなしの吹きガラスを、ぜひ1度体験してみてはいかがでしょうか。

 

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小樽市産業港湾部観光振興局