2013年11月06日 | 北海道Likersライター タカハシゲンリュウ(小樽商科大学)

明治から受け継がれる素朴な美しさ〜旧手宮線

小樽vs.函館 第4弾。今回小樽からは、明治時代から今なお残る、旧手宮線について紹介します。
 
 
 
 
今年ももうすぐ小樽に雪が降ります。小樽の冬といえば、毎年2月に行われる「小樽雪あかりの路」が有名です。真っ白な雪景色の中に、暖かみを感じるキャンドルの炎が小樽の冬をロマンチックに飾ります。毎年たくさんの人が訪れ、小樽の代表的なイベントの1つとして親しまれています。
 
じつはこの雪の下にあるのが、今回紹介する旧手宮線の線路です。廃線になった線路をそのまま残し、イベント会場として活用しています。
 
 
 
 
旧手宮線とは、明治13(1880)年に開通し、北海道各地への物資輸送の重要な役割を担っていた、小樽の手宮と札幌を結ぶ北海道最初の鉄道です。昭和60(1985)年に廃線となり、役目を終えてからも、貴重な遺産として当時の線路と施設の一部をそのまま残すことになりました。
 
手宮駅跡は、小樽市総合博物館に残されていて、機関車庫、転車台、貯水槽、擁壁(ようへき)など、当時の鉄道技術を間近で見学することができます。博物館の中には旧手宮線に関する展示物もあるので、旧手宮線の歴史について詳しく知りたい方はぜひ訪れてみてください。
 
線路は小樽駅から海の方へ向かって歩いて、およそ5分のところにあります。一部は整備され、線路の横に遊歩道が設置されています。もちろん線路の上も歩くことができます。整備とはいっても、新しく綺麗に整えてしまうわけではなく、歴史あるものの良さをなくさないよう、新しく設置するものは、あえてレトロなデザインのものを設置しています。
 
 
 
 
線路の上を歩いてみると、長く時間が経ち錆だらけになったレール、ひび割れ、間から雑草が生えている添え板、線路の横には照明灯や柵が設置されていて、どこか懐かしい、素朴で赴き深い風景を演出しているのです。
 
周りは住宅街で、すぐ近くの道路には車が行き交う中、自分がいるところだけ他とは違う、ゆったりとした時間が流れているような感覚がします。旧手宮線だからこそ演出できる、素朴な風景がそうさせているのでしょうか。
 
 
旧手宮線
▲線路と紅葉が、どこか懐かしさを感じる風景を作り上げています(撮影:高橋玄龍)
 
 
今はまだ雪が降っていないので、線路を直に見ることができます。紅葉とかさなり、冬とはまた違った、落ち着きのある小樽の風景の中を、ゆったりと、のんびりと過ごしてみてはいかがですか?
 
 

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