旧国鉄士幌線幌加駅とアーチ橋~鉄道遺産

帯広から北へ約69㎞、廃止になった鉄道の駅跡があります。上士幌町の糠平温泉峡から北へ進んだ森林地帯の中にひっそり残る昔の駅、旧国鉄士幌線の幌加駅です。国道のすぐ近くにあるので訪れやすい鉄道遺産です。
 
 
 
 
 
 
帯広方面から三国峠を経由して層雲峡温泉へと抜ける国道273号線にて、糠平温泉峡から三国峠へ進んでいくと、右手に幌加除雪ステーションがあります。ここの裏手に旧国鉄士幌線幌加駅跡があります。
廃止になった駅とはいえ藪をかき分けて山林に入るわけではありません。草もしっかり刈られており案内板もあるので、ドライブついでに訪れても容易に見ることができます。ただし、管理人がこの場にいるわけでもなく管理棟などもありません。駅跡があり自由に入って見学できるというスポットです。
 
 

 
 
幌加駅は士幌線の起点・帯広駅から69km、終点・十勝三股駅まで7kmの位置にあり1939(昭和14)年に開業しました。開業当初は並走する国道などはなく鉄道が唯一の交通手段でした。この地の主な産業は林業で、木材を積み込んだ貨物列車が旅客列車とともに士幌線を往来していました。
その後1954(昭和29)年の洞爺丸台風により大量の風倒木が発生し、その処理に多くの造材人夫が幌加駅周辺に入りました。1962(昭和37)年頃の幌加駅周辺には住宅・商店・飲食店・事業所など約80軒の建物があり、350人くらいの人々が暮らす賑やかな街だったそうです。
しかし風倒木の処理が終わると次第に人の姿が減っていき、さらに1960年代後半から1970年代前半にかけて並走する国道が整備されると沿線住民の多くは上士幌町中心部などへ移っていき、一気に過疎化が進みました。
 
 
 
 
極端な利用者減少のため1978(昭和53)年に士幌線糠平駅~幌加駅~十勝三股駅間18.6kmの列車運行が休止されてバスによる代行輸送となり、幌加駅は無期限で営業休止となりました。1987(昭和62)年に士幌線全線が正式に廃止・バス転換となり、幌加駅は列車が再来することなく役目を終えることになりました。さらに、周辺は無人地帯となったため2003(平成15)年には代行バスも廃止されました。
 
 
 
 
幌加駅から木々の間を抜ける線路跡を北へ5分ほど歩いていくと、行き止まりの柵がありその先は橋梁となっています。
 
 
 
 
ここで線路跡を離れ国道へすぐに抜けられます。国道を少し歩くと右手目の前に先ほどの橋梁が現れます。
 
 
 
 
周辺には美しいアーチ橋として有名な「タウシュベツ川橋梁」をはじめ、橋梁や線路・駅跡など旧国鉄士幌線の鉄道遺産が複数あります。観光客向けに案内板が整備されているほか、一部の場所へは見学ツアーも実施されています。
幌加駅跡もその一つ。気軽に散策できるほか、春から秋にかけて「森のトロッコ・エコレール」として500mの木製トロッコも運行されています。
鉄道は廃止となり人を運ぶ役目を終えましたが、鉄道跡は観光地となり人を惹きつける役目へと変わりました。保存活動をされている「NPOひがし大雪アーチ橋友の会」の方々に感謝!
皆さんも昔の姿を想像しながら鉄道遺産を見物してみませんか?

 

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関連リンク

旧幌加駅跡~上士幌町役場ホームページ
上士幌町観光協会
NPOひがし大雪アーチ橋友の会