
酪農の町、中標津(なかしべつ)町の新鮮な生乳で製造された「ラ・レトリなかしべつ」の「のむヨーグルト」は、さらっとまろやかな喉ごしの奥に、豊かな風味とコクが感じられます。

店舗があるのは、中標津空港から車で1分の場所。サイロのような赤い三角屋根が目印です。

開業は1992年。
「まだインターネットもなかったころ。今と違って、地元の生乳を使った乳製品製造施設の認可を受けることは、法律的に難しかった時代でした」と当時を振り返るのは企画・製造販売責任者の近野了さん。
近野さんは、それまで札幌のホテルで働いていましたが、あるとき、町の研究施設で製造されていたのむヨーグルトを飲んで、そのおいしさに感動。ほどなくその製造の販売事業が公募に出されたため、ホテルを辞めて父親とともに起業。技術を引き継ぎ、自らも勉強を続け、その土地の生乳を使った乳製品製造の先駆者として、道をひらいてきました。

▲近野さん
そんな「ラ・レトリなかしべつ」の製品は極力、添加物を用いず、徹底した衛生管理のもと、細心の注意を払ってつくられています。

新鮮な生乳に乳酸菌を加え、発酵させてつくる「のむヨーグルト」は、濃厚で、生乳本来の甘みや酸味が感じられますが、後味すっきり。喉ごしは、しっとりとしています。

「のむヨーグルト」と並び、開店当時からある「イタリアンジェラート」は、ミルク味が一番人気です。

「ヨーゴリーノ」は、「のむヨーグルト」をたっぷり使ったヨーグルトのジェラート。2種類のフルーツをトッピングしてパフェ感覚でいただきます。酸味と甘みのバランスがよく、サラッとした口どけ。乳化剤を使っていないので、素材の味がストレートに感じられますよ。

▲「ヨーゴリーノ」。個人的にはこれがいちばん好きでした!
ほか、同じく乳化剤不使用のミルク味のソフトクリームや…。

アイスクリームも。
このアイスクリームの原材料は、中標津町の生乳と北海道産の生クリーム、ビートグラニュー糖のみ。なめらかでリッチな牛乳本来のおいしさが味わえます。

空港から直行して、帰りにもまた立ち寄って。中標津町の乳製品のおいしさを、とことん楽しめる店です。

取材・文/北海道Likers フォトライターFUKKO
撮影/川村勲
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